失敗しないために、知っておきたい3つの"価格の心理学"


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失敗しないために、知っておきたい3つの"価格の心理学"

 

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私たちの思考には癖が存在する

ミシガン大学のキャサリン・ハーンは、(ちょっとした汚れや減り具合以外にはほとんど差が無い2つの消しゴムのように)ほぼ同じ2つの選択肢を用意し、被験者に自発的に選んでもらうという実験を行いました。

 

この場合、当然ですが…被験者達は、五分五分の確率でどちらかを選びます。

 

次に、この2つの消しゴムを大きな数字『9』の左右に置きました。

すると、被験者は右側の消しゴムを選ぶ確率がかなり高くなりました。

 

さらに、この数字を小さな数字『1』に変えると、今度は左側の消しゴムを選ぶ人が増えたのです。

 

つまり、私たちの脳は無意識的に、左から右に向かって1から10までの数字を並べており、与えられた具体的な数字を手掛かりに、左右を判断しているのです!

 

私たちは、いつも合理的な判断をしているわけではありません。

思考の癖に流され、簡単に間違った判断を下してしまう危険性もあるのです!

 

重要な決断を下すとき、商品を選ぶとき、投資をするとき…

今回は、このようなタイミングで、私たちが失敗しないように、知っておきたい『価格に関する心理現象』を3つ紹介します。

 

人生は選択の連続です。

間違った思い込みを避け、Smartに生き抜きましょう☆

 

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ゴルディロックス効果

社畜サラリーマンのケンタはその日、大きな仕事が片付いたので、自分へのご褒美として、普段は立ち寄らない近所のバーでワインを飲むことにしました。

 

その店のメニューには以下の2種類のワインがありました。

①フランスのヴァン・ド・ペイ(480円)

②イタリアのピノ・グリージョ(580円)

 

ケンタは480円のワインを注文しようと思いました。

 

参考になる情報が少なく、選択肢が2つしかない状況では、多くの人が『安いほう』を選びます。

(このことは、心理学の実証実験でも証明されています。)

 

しかし、ケンタはその店のバーテンダーの態度がどうも気に入りませんでした。

気分を害したケンタは、別の店に場所を変えることにしました。

 

次の店のメニューはさっきの店とは少し違っていました。

①フランスのヴァン・ド・ペイ(480円)

②イタリアのピノ・グリージョ(580円)

③ニュージーランドのソーヴィニョン・ブラン(720円)

 

新しいワインが加わっていますが、ケンタはワインに特にこだわりがあるわけでもないので、最も高価なニュージーランド産のワインにはあまり関心を持ちませんでした。

 

ケンタは迷うことなく注文しました。

 

イタリアのピノ・グリージョ(②)をお願いします。」

 

いったい彼の頭の中で何が起こったのでしょうか?

これでは当初の予定よりも100円余分に店に支払ってしまうことになります。

 

しかし、これは彼がクレイジーだからというわけではなく、私たちのような多くの一般顧客も同じ選択をしてしまうのです。

 

私たちは、選択肢が3種類あると、本質的な価値に関係なく中間の選択肢に強くひきつけられてしまうのです。

これを心理学用語で、

ゴルディロックス効果と呼びます。

 

童話に出てくる少女ゴルディロックスが、熱すぎず、冷たすぎず、ちょうどよい温かさのスープを飲む話から名づけられました。

 

私たちは、失敗の確率が低くなると考え、妥協しながらも無難な選択をするのです。

 

この現象は、株式投資においても私たちの判断を歪めてしまうこともあります。

 

私が投資を始めて間もないころ…私は3つの候補銘柄のうちどれに投資するか迷っていました。

 

①約1000円で買える日産株

②約3000円で買えるホンダ株

③約5000円で買えるトヨタ株

です。

 

投資初心者だった私は、これら企業についてあまりよく知りませんでした。

そこで、私が投資したのが『②ホンダ株』です。

 

しかし、その後株価が最も上昇したのは『③トヨタ株』でした。

 

株式投資では、これら3社だけではなく、他の全てのライバル会社を、様々な視点から評価し、価格がその価値に見合っているかどうかを考えなければなりません。

 

いいものは高くても買っていい。

しかし、よくわからないのであれば、お金を出すべきではないのです!

 

①iPad

②iPad‐Air

③iPad‐Pro

皆さんはどれを買いますか?

 

えっ?『iPad‐Air』?

焦らずにゆっくり選ぶようにしましょう。

 

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おかげで万年車貧乏してます…

ボーラーハット理論

心理学者のダン・アリエリーは大学生に、雑誌『エコノミスト』の購読形態を尋ねるアンケートを行いました。

選択肢は次の3つです。

 

①ウェブ版での購読(59ドル)

②印刷版での購読(125ドル)

③印刷版とウェブ版のセット購読(125ドル)

 

皆さんはどれが一番魅力的に見えますか?

 

この場合、大学生100人中なんと84人が『③印刷版とウェブ版のセット購読』が魅力的だと答えたのです。

 

しかし、本当に選択肢③は魅力的だったのでしょうか?

 

そこで、アリエリーは誰も魅力的だと思わなかった『②印刷版での購読』を選択肢から外し、もう一度同じ実験を行いました。

 

すると今度は、100人中68人の学生が『①ウェブ版での購入』が魅力的だと答えたのです!

 

この例の場合、売り手は『③印刷版とウェブ版のセット購読』を売り込みたいと考えていました。

 

そこで、エコノミストグループがとった戦略が、『②印刷版での購読』を"おとり"として利用するというものです。

 

私たちは、一方が価格【ウェブ版での購読(59ドル)】で、他方が品質【印刷版とウェブ版のセット購読(125ドル)】といった、比較するのが難しい事例に出くわした際、どちらか一方よりも(両面において)明らかに劣る選択肢【印刷版での購読(125ドル)】を見せられた場合、比較困難な選択肢【ウェブ版での購読】を排除する傾向があります。

 

このことは、

ボーラーハット理論(非対称の優位性)と呼ばれています。

 

家電量販店などでは、型落ちなのに、あまり価格を下げずに売られている商品をみかけることがあります。

 

おそらくその店は、型落ち商品を"おとり"として利用し、顧客を新製品に誘導しようとしているのでしょう。

 

合コンのテクニックでは、『自分と似ていつつ惜しい人を連れていく』というものがあります。

これも、その人を"おとり"にボーラーハット理論を利用した戦略です。

 

もし、こういった3つの選択肢からどれか1つを選ぶ状況になった場合はまず、『一番魅力的でないもの』を選択肢から排除するようにしましょう!

 

そうしなければ、本当に魅力的なものを、みすみす逃してしまうことになるでしょう!

 

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アンカリング効果

米国では不動産仲介業者に住宅価格を査定してもらうという実験が行われました。

 

仲介業者は、売り手の希望価格と物件情報をまとめた資料が手渡され、実際に物件を見たうえで、査定を行います。

 

その物件の正しい査定価格は、74900ドルでした。

仲介業者は正しい査定をすることができたのでしょうか?

 

売り手の希望価格が低い(65900ドル)場合、仲介業者は、

67811ドルという低い査定価格をつけました。

 

逆に、売り手の希望価格が高い(83900ドル)場合では、

75190ドルという高めの査定価格がつけられたのです。

 

私たちは、何かを推測しようとしたとき、すでにわかっているものを基準にし、そこからわからないことを割り出そうとします。

 

このことは心理学用語で、

アンカリング効果と呼ばれています。

 

投資にはこんな格言があります。

 

高値覚え、安値覚えは損のもと

 

これは、投資家が過去の安値と高値を投資判断の基準にしている傾向を表しています。

 

私たちは、最高値から大きく下落した銘柄は割安だと思う一方、最安値から大きく値上がりした銘柄は高過ぎると考えてしまい、投資することを躊躇してしまいます。

 

しかし、最高値から90%下落している銘柄は本当に安いのでしょうか?

私は、そこからさらに90%以上下落した銘柄を知っています。

 

普段の買い物でも言えることですが…

タダ同然で手に入れたものは、先々では、ゴミに変貌し、処分するのに苦労することがよくあります。

 

伝説的投資家ウォーレン・バフェットの一番弟子メアリー・バフェットは次のように言っています。

 

あなたが株を高値で買おうと安値で買おうと、貧弱なビジネスは貧弱なビジネスのまま推移し、いくら株価が上下しても、事業の根源的価値は変化しない。良いビジネスは良いビジネスであり続ける確率が高い。悪いビジネスは悪いビジネスであり続ける確率が高い。そして、悪いビジネスが優良ビジネスに変貌する確率は皆無と言ってよい。 

 

ウォーレン・バフェット自身も、割安株投資では何度も失敗した経験から、「業績好転はめったに転がっていない。」と言っています。

 

個人的に思うことなのですが…

毎年最高値を更新している銘柄の方が、私は安心して持つことができます。

 

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結論

いかがでしたでしょうか?

私たちは、無意識のうちにたくさんの間違いを犯してしまっているようですね。

 

しかし、『人はよく間違える』ということを理解していれば、私たちは大勢よりも優位に立つことができます。

 

天才投資家チャーリー・マンガーはこんなことを言っています。

 

間違って価格づけされた賭けを探すこと、それが投資だ。ただし、その賭けが間違った価格なのかどうかがわかる十分な知識を持っていなければならない。それがバリュー投資だ。 

 

今回紹介したものは、私たちがハマる『思考の落とし穴』の、ほんの一例に過ぎません。

でも、全てを知る必要なんてありません。

 

本記事で私が一番言いたいこと…それは、

"良いものは高くても買っていい"

です。

 

チャーリー・マンガーは、保有していた株が半値まで下落したときがありましたが、辛抱強く持ち続け、結果的に大きなリターンを得ることができました。

 

リーマンショックでは多くの企業の株価が暴落しましたが、優良銘柄は、その後数年で元の水準以上に株価が上昇しています。

 

並みの企業の株を安く買うよりも、偉大な企業の株を納得のいく価格で購入した方が、投資は成功しやすいと、私は考えています。

 

これから株価が上がるのか?それとも、下がるのか?

そんなことは私にはわかりません。

 

ですが、

素晴らしい企業の株が、魅力的な価格で売られているのであれば、『買わない』という選択肢は勿体無いのではないのでしょうか?

 

『思考の癖』や、『その場の空気』といったものに惑わされず、はっきりとした理由の上で後悔の無い決断をしていただけたらなと思います。

 

以上です。

投資家の皆様の健闘を祈ります!

(`・ω・´)ゞ

※投資は完全自己責任で行ってください!

 

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まとめ

●私たちは、思考の癖に流され、簡単に間違った選択をしてしまう。

●私たちは、失敗を避けようとするあまり、妥協して無難な選択を優先してしまう。しかし、妥協したものでは、それなりの価値しか得ることはできない。

●過去の高値や安値を意識するのはやめよう。業績好転はめったに転がってはなく、上がった株は下がるとも限らない。

●『人はよく間違える』このことを知っていれば、私たちは大勢よりも優位に立つことができる。

●投資は合理的でなければならない。良いものは高くても買っていい。しかし、よくわからないなら金は出すな!

 

参考書籍

価格の心理学

今日から使える行動経済学 (スッキリわかる!)

なぜ、間違えたのか?

 

www.mixa.biz

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